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「他人に迷惑をかけないように」という教えって… [考えていること]

日本人は伝統的に「他人に迷惑をかけないようにしなさい」とか「他人に迷惑をかけないようにしたい」とかいう考えが好きみたいですね。

ぼくにはこの感覚って何だかちょっとぴんとこないなぁというのがあります。

ぼく自身は、遠慮深い性格とか、人とあまりベタベタした人間関係を持つのが好きではないということがあって、日頃から沢山沢山人と関わりを持ちながら暮らして行きたいとは思わないのですけどね。

それでも「他人に迷惑をかけないように」という感覚って分からないところあるなぁって思うんですよね。

だって、人っていうのは互いに「迷惑をかけたり、かけられたり」「世話をしたり、世話になったり」しながら生きて行くものだと思うから。

そういう風にしながら人の“絆”って築きあげられて行くもののように思うんですよね。

もともとは“他人”という言葉が指していたのはもしかしたら、“身内”に対する“他人”であったのかもしれませんね。

「身内にはいくらでも迷惑をかけてもいいけれど、身内意外の他人様には迷惑をかけちゃいけないよ」という教えだったのかもしれません。

でも、今日では“他人”という言葉が指すものって“他者”=“自分以外の人”ということになってしまっているように感じるんですね。

“無縁社会”という言葉に象徴される「孤独な人々」「バラバラな個人」を助長する言葉のようになってしまっていると。

「他人に迷惑をかけない」ようにする一番手っ取り早い方法って「他人との関わりを持たない」ようにすることだと思うんですね。

そういう手っ取り早い方法を皆がとった場合、人々はバラバラになって行かざるをえない。

極端な話、「生き続けるために他人に大きな迷惑をかけるよりかは、少しの迷惑で済むような感じがする自殺で事を解決してしまおうか」という結論を導き出しかねないところがあるように思えるんですがね。

昔は、いやが応でも人同士が協力して生活上の役割を分担して行かないと生活そのものを営んで行くことができない生活状況というものがあったので、「他人に迷惑をかけないように」というのが最低限の生活のエチケットとして成り立ったのかもしれませんが、金さえ出せば生活に必要な様々なサービスを手に入れることのできる環境が整った現代日本のような社会にあっては、本当に「他人に迷惑をかけないように」して、自分一人だけでも生活して行けるようになってしまっています。

そんな時代状況にあってさえ、「他人に迷惑をかけないように」という日本人の好きな教えって、やっぱり大事にされなければならないものなんでしょうか?

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